詩と哲学的エッセイ〜楽に生きるヒント〜

心から湧き出た詩から楽に生きるヒントを読み解きます。

幻想から目覚めなさい。 詩子の詩480

〜白昼夢〜

 

長い間夢を見ていた

シャボン玉の中で

 

そこは何も聴こえなかった

幻想で固められていた

 

夜空には星が見え

月と太陽は同時に出ていた

 

気づかなかった

 

どこかへ逃げたくて

逃げていたのかもしれない

 

トカゲの尻尾は

切られても切られても

又元通りになるから

同じ形の靴下を左右

別の色で履いてしまった

 

長い間夢の中で

彷徨い歩いた

 

本当は聞こえていたのに

ラジオのスイッチを切った

 

夜空を見上げた時に

月が私に本当の事を教えると言った

 

目の前のベールは落ちた

 

どこへも行かないで

あなたの中に戻りなさい

 

新しい本を開くの

表紙の絵が違く見えた

もうあの本はいらないね

同じ形の違う本だよ

間違えて読んでいただけ

 

ずっと夢を見ていた

長い夢を…

f:id:Umino-Utako:20220222184711j:image

 

何かから逃げているうちに

道に迷ってしまう事はないだろうか?

そして、その迷い込んだ場所をあたかも本当の自分の居場所のように思い込む事はないだろうか、

そこは少しの心地よさをくれるかもしれない

だが、いつかそこから出なければならない時が来る。遅かれ早かれ。

一時期はシェルターの役割を持っている場所かもしれないが、そこにいるうちに

本当の場所が見えなくなったり、そこが自分の本当の居場所なんだと思い込んだり。

出たいと思っても出口がわからなくなったり

出たくないと思ってしまったり…

そういう事ってないですか?

 

我に帰る

現実に帰る

地に足をつける

真実を知る

 

いつかは戻らなければならない

自分の足で立ち、自分の目で見て

自分の肌で感じ取る。

 

もしその感覚を忘れてしまったというのなら

先ずは自分と対話してください。

説得でもなく、まずは言い分を聞いてあげてください。

1番の親友になって、夜が明けるまで。

あなたに話すあなたは自分が話していく間に気づくでしょう。

目の前のベールが剥がれ落ち。

夜空には月だけがあり、靴下も左右同じものをつけるものだと気づくでしょう。