詩と哲学的エッセイ〜楽に生きるヒント〜

心から湧き出た詩から楽に生きるヒントを読み解きます。

ソロモンの詩 詩子の詩438

〜ソロモンの詩〜

 


贖いに満ちてる

剣は錆び付いて

思い通りの城

見上げて空を見た


さんざめく人々

亡骸は癒えない

昔人に聴いた

闇は深く積もる


その時がいつ来るのかと

待ち焦がれた民衆

愛が何かも知らぬまま

掛け声と共に走り出す

 

 

何の為に戦い

何の為に倒し

何を築くのか

誰も知らないまま


愛が終わると知った

何も起こらぬこと

祈りながら燃え尽きる


そんな為に生まれた

訳ではないのに

落ちてゆく


何が欲しいのか

何を奪うのか

もしもこれが夢ならば

冷めて欲しいと

思わずにいられない

いられない


高く掲げた旗

なびかせた時に

我は何を思うのか

 

足元に倒れる

仲間を見つめて

何を思うのか


膝まづき

砂を力の限り

握りしめて吐き出す

この吐息は何を

一体何を思うのか

 

f:id:Umino-Utako:20211207082208j:image

どんなに高く掲げた旗も

愛がなければただの布切れ